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インターネット利用時の「詐欺」から身を守る対策講座

第2回 心の隙を巧みにつく「サクラサイト商法」の被害から身を守るために

サクラサイト商法の被害を防ぐために

異性や芸能関係者、占い師などを装った「サクラ」を使って悪質なサイトに会員登録させ、利用者に多額の金銭を使わせる「サクラサイト商法」の被害相談が後を絶ちません。消費者庁によると、全国の消費生活センターに寄せられたサクラサイト商法関連の被害総額は約90億円(2012年度)にのぼり、被害は年々、深刻化しています。このページでは、「サクラサイト商法」の被害に遭わないためのポイントを解説します。

<相談事例1:占いサイトの「霊視鑑定」で有料サイトに登録させる>

とあるブログで紹介されていた占いサイトで相談したところ、簡易鑑定を行うよう言われ「大変な邪気に覆われている」との返答があった。そして、その占い師が所属する有料サイトで霊視鑑定を行うよう助言された。この占いサイトは紹介制で、その占い師から紹介された人のみが登録でき、有料鑑定に必要なポイントを購入する制度になっているとのことで、初期鑑定費として2万円支払った。しかし、返ってきた鑑定結果は同じ文面をコピーしたようなお粗末なものだった。また、名前や生年月日などの個人情報を相手に教えてしまったため、これが外部に漏れないか、不安である。

<相談事例2:懸賞サイト経由で出会い系のサクラサイトに登録させる>

以前、とある懸賞サイトに登録したところ、出会い系サイトのメールが携帯に届くようになった。その中に、ある男性から「悩み事を聞いてくれるなら2,000万円振り込みます」というものがあり、当該サイトに登録し、サイト内で男性とメールのやり取りを開始した。当初は無料だったが、しばらくして、男性より「サイトを介さずに直接やり取りをするためには、あなたがサイトを有料利用したという実績を作らないといけない」と言われ、サイト側から3,000円を払うよういわれ支払った。その後、男性側の負担にて私が上級会員になったということで、その保証金名目で50,000円の支払いを求められ、応じたが、その後もサイト側から金銭の支払いを求められたため、さすがにおかしいと思い退会を申し出た。しかし、「今、あなたは最高会員なので、それを普通会員に落とすためにさらに35万円必要である」と言われ、サイト側は応じてくれない。また金銭を催促されるのではないかと不安である。

サクラサイト商法とは

「サクラサイト」とは、悪意のあるサイト事業者に雇われた「サクラ」が異性や芸能関係者、占い師、社長、弁護士などの様々なキャラクターになりすまし、利用者の心の隙をついて、サイトに誘導し、メール交換等の有料サービスを利用させ、その度に支払いを続けさせるサイトのことです。このようなサクラサイトを用いて、利用者に多額の金銭を使わせる商法を、「サクラサイト商法」と呼んでいます。

サクラサイト商法にはどんな仕組みや特徴がある?

サクラサイト商法には、以下のような特徴や仕組みがあります。

<特徴>

(1)サクラサイトには、「占い」「出会い系」などのほか、「ゲームサイト」「内職や副業を紹介する」サイトなど多岐にわたります。副業を紹介するサイトで「男性の話し相手になると報酬がもらえる」とうたい、サクラサイトに登録させる手口もあります。
(2)サクラサイトは、「従量課金制」「月額等の定額サービスであっても法外な金額」「登録料、SSL認証処理といった様々な名目の手数料の支払いを求められる」などの特徴があります。
(3)被害の相談者は若年層から高齢者まで幅広く、騙す側は、様々な年代の人にとって関心があるような騙しの「ストーリー」を複数持っています。
(4)被害者は、一昔前までは男性が多かったものの、最近は女性が多いです。

<サクラサイト商法の仕組み>

(1)サクラサイトに誘導されるきっかけは、ブログサイト(利用者に気づかれないようにサクラサイトを宣伝するステマサイトの可能性が高い)などに記載されたリンク先、懸賞サイト(紹介しているWebサイトに登録するとポイントがもらえる等)に記載された広告リンク、SNSの友人申請をきっかけにしたメッセージのやり取り、スパムメールなどです。こうしたきっかけからサクラサイトへ誘導し、登録させようとします。
(2)サクラサイトに登録すると、利用者(被害者)はサクラとの間で何度かメッセージのやり取りをします。その際、メールやメッセージが「質問調」で送られてくるため、つい返信してしまう(利用額が増えていく)傾向があります。
(3)支払い手段は、銀行振込だけでなく、クレジットカードや電子マネー、コンビニ決済など幅広く用意されています。審査が比較的甘い海外の決済代行会社を利用してクレジットカード決済を用意する事例や、口座凍結させることが困難な海外の金融機関に口座を作り、そこに送金させる事例なども確認されています。

どんな被害に遭う可能性がある?

サクラサイト商法では、以下のように金銭的な被害に遭ったり、サイトに登録した個人情報が不正に流用されたりする可能性などがあります。

(1)金銭的被害
サクラサイトの利用料はもちろん、様々な名目で手数料を要求される場合があります。解約したいと申し出ると解約手数料として法外な金額を要求されることもあります。被害金額は、1日2万円から数万円、中には、一人あたり数十万円から百万円以上という被害事例もあります。

(2)個人情報
サイトに登録した個人情報は回収することが非常に困難です。また、サクラサイト事業者間で被害者の個人情報を流用され、繰り返し被害に遭う可能性があります。

被害を未然に防ぐには?

サクラサイト商法は、利用者の「心の隙」を巧みについてくるため、日頃からネット上のサービスを利用する際は、以下のチェックポイントを確認し(これさえチェックすれば万全というものではないものの)、慎重に行動することが大事です。

(1)メールやSNSのメッセージなどの取扱いには注意する。たとえSNS上の友達からのメッセージであっても、URLを記載して外部のサイトに誘導するものには注意を払う必要がある。
(2)「占い」「出会い系」「ゲームサイト」「内職・副業サイト」など、従量課金制のサービスは安易に利用しないことが無難。また、定額サービスであっても金額が高いものには十分注意を払う。
(3)「特定のサイトに登録するとポイントが得られる」というサービスの中には、そこで紹介されているサイトに信用できないサイトが含まれている場合があるため、十分注意する。
(4)「○○をするだけでお金がもらえる」など、うまい話には乗らない。
(5)SNSでの友だち申請は、サクラサイト事業者が善良な利用者のアカウントになりすましている可能性があるため、実際の知人に限って承認するなど慎重に取り扱う。

万が一、被害に遭ったら?

万が一、サクラサイトに登録してしまい、課金をしつこく勧められるなど不審な点を感じたら毅然と関係を断つことが大事です。もし、金銭を支払ってしまっても、悩まずに警察へ通報したり、最寄りの消費生活センターへ相談しましょう。

個人情報の回収は非常に難しいものの、金銭的な被害については、消費生活センター等を通じてカード会社に被害を申し立てることなどにより、請求を取り消すことができる可能性があります。

ただし、海外の口座に振込送金した場合、国内の口座ではないため、事後の救済を受けることがほぼ不可能になるので、注意が必要です。

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