情報セキュリティブログ ホーム > 大江戸セキュリティ戯画 > 第二幕 第四話 うっかり団子狂想曲

「えーと、オツルちゃんのあて先は、と...」
「osome...otsumi......otsuruっと。よし、間違いなし」
「セキュアマル。あて先入力を補助してくれる自動補完機能は便利だけど、ちゃんと確認しないといけないね」
「ワン!」
「こ、これだ!オレが追い求めていたものはこれなんだー!」
「雑穀堂のオヤジへ。ついに完成したぞ!
名づけて『ゲキウマ団子改』だ!
というわけで、あれとこれと、それにあれもこれも、
そしてあれも...。じゃあ、上記の材料、発注するよ!」
「いけね、いけね、zakkoku~と」
「いやあ、最近は団子が売れなくてねぇ~、何かいいことないかね?」
「あれ、これキチエモンからだ。
なになに、名づけて『ゲキウマ団子改』?」
みたらし屋の目がキラリ...。
「キチエモンのやつ...ウチと雑穀堂を間違えて材料を発注しているぞ?
しょうがないな...」
「お、ちょっくらごめんよ、は~い、いらっしゃーい~」
「むむむむ...これは雑穀堂でしか扱っていない材料だな...
調理法は書いていないか...。
まあ、いい。この材料さえ手に入れれば...!」
「もう帰るのかい?」
「急用ができてね!」
「美味な団子をいただきに来たぞ」
「クロハチさん!できたよ!究極の甘味!」
「なんと!今日食べれるのか??」
「いやあ、それが材料待ちなんだよ~。
ちょっと心配だから散歩がてら催促しに行ってみるか...」
「拙者もお供しよう!」
「にゃああん!」
「あの、みたらし屋から、最新のゲキウマ団子が発売中だよ~!
ぜひご賞味あれ~!」
「ふん、みたらし屋め...。なーにが最新のゲキウマ団子だ!
...ん?最新のゲキウマ団子??」
「どうした?」
「い、いや、何でもない!」
「おーい!、おやじ~!」
「おう、キチエモン、どうした?」
「どうしたって...、頼んでおいた団子の材料、まだかい?」
「はぁ?」
「はぁ?って、あれとそれと、それにあれも!」
「んー、偶然だけどその材料なら、みたらし屋のダンナが買い占めていったよ...」
「ナニ――――――!」
「雑穀、雑穀、雑穀.........本舗...!
あ~!しまった~!送信先を間違えた~!!」
「雑穀本舗は確か、みたらし屋と取引があったはず...。」
「あ、キチエモン、悪い悪い!
すぐ知らせようと思ったんだけど、すっかり忘れていたよ!
雑穀堂あての電網手紙、ウチに届いたよ!気をつけてくれよ~!
そのとき隣にいたみたらし屋もあきれていたぞ!」
「みたらし屋め~~」
「よし、ニャンクリック。みたらし屋に行って、その最新のゲキウマ団子とやらを買って来い!」
「こら、ドロボーネコ!あっちいけ!しっしっ!」
「生意気なネコだ!それ!」
「こしゃくな!人間様をなめるなよ~!」
「なにをしているのですか!早く追い出してしまいなさい!」
「にゃ~ん」
「にゃあん」
「ご苦労であった!ニャンクリック!さあ、キチエモンよ、確かめてみるがよい!」
「う、こ、この味、あの材料でしか出ない味だ...。
見た目は違うが、これはまさしく『ゲキウマ団子改』。
くぅ~...、先手を取られた...!」
「キチエモンさん、瓦版が言っていたことって、もしかして...」
「やっぱり...」
「......と、いうわけなのだ」
「キチエモンさん、
自動補完機能は瞬時に候補の文字が表示されて便利な機能ですが、
入力確認を怠れば、今回のような失敗を繰り返すことになりますよ。
必ず、送信前には宛先確認です!」
「それに!
重要な情報は暗号化するなりして、鍵文字で保護された状態でやりとりするほうがよいっ」
「トホホホ...、用心するよ~」
「悔しいですけど、またみたらし屋にやられましたね」
「こうなったら、さらなる究極団子で勝負だ!みたらし屋め、覚えておれ!」
「拙者も影ながら応援するとしよう、な、ニャンクリック」
「にゃ~ん!」