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【特別編】SOX法最新動向と迫られる内部統制

さる5/16(火)、日立システムにおいて「Prowise Business Forum」が行われました。今回の最新動向インタビューは「特別編」として、当日の模様を紹介します。 テーマは、「SOX法最新動向と迫られる内部統制〜求められる統制環境とは〜」です。企業の財務諸表の正しさを保証する目的で、2002年に米国で制定されたSOX法(サーベンス・オクスリー法)は、企業の経営者に「内部統制の整備」を課しました。これによって、米国で事業を行う日本企業に大きな影響を与えています。 060606_1.jpg 内部統制への関心の高さがうかがえます 一方、現在、金融庁内部統制部会で草案が審議されている日本版SOX法も今後の日本企業の経営に多大なる影響を及ぼすことが予想されます。そこで、今回のセミナーでは、米・日のSOX法の最新動向に基づき、その対応課題や内部統制システムの考え方について、エキスパートによる解説を2部構成で行いました。

■第1部=基調講演

第1部は基調講演として、アクセス・インターナショナル法律事務所の弁護士、デビッド・ホッピ(David B.Hoppe)氏による講演が行われました。

「SOX法が米企業に与えた影響と日本企業の戦略」と題し、米国SOX法が施行されてから、米国企業だけでなく、米国の株式市場で公開している日本企業がいかにして法令に対応してきたか、事例を踏まえながら、社内での制度整備や内部統制システムの導入コストなどについて説明しました。また、今後、日本企業が日本版SOX法に対してとるべき対応について、日米の豊富な経験を元に解説がありました。

2000年〜2002年の米国における会計スキャンダルを背景に制定されたSOX法の要旨は、一言で言うなら会計監査人であるところの会計事務所へのコントロールを強化するところにあります。彼ら会計事務所にとっては、どうしても市場の投資家よりもクライアントである依頼元企業を重視する傾向があったからです。

SOX法において非常に重要なテーマになったのが、404条の「財務報告に係わる内部統制」の問題です。外部監査人が内部統制の評価を行うことを定めたこの条文は、財務諸表が正しく作られるための企業の内部統制について整備/評価し、申告することが義務づけられています。

この財務的「内部統制」は、情報システムや設備に対するセキュリティなど広範な領域に至る点などから、監査を遂行するために莫大な費用がかかることになります。

一例では、法令順守にかかるコストとして、収益10億ドル未満の企業の場合、

・株式上場にかかる総費用は340万ドル(=SOX法制定以降、223%の増加)
・監査にかかる費用は104万ドル(=SOX法制定以降、208%の増加)

などです。

ホッピ氏の講演では、その他、404条の内容が詳述されました。例えば、SEC(米国証券取引委員会)報告書の内容について、申告しなければならない「重大な不備」と「重要な欠陥」とは何かについての定義、企業統治や独立監査人はどのように構成していけばよいか、などです。

最後に、米国ではSOX法が施行されてから以下のような影響があるとの指摘がありました。

・企業が上場するまでに時間がかかる。
・M&Aの活動増加。
・米国企業の上場廃止と非上場での取引。
・非米国企業の上場廃止。

デビッド・ホッピ(David B.Hoppe)
デビッド・ホッピ氏による基調講演


■第2部=日立システムセッション

第2部は、内部統制への具体的な取り組みとして、IT基盤をテーマに日立システム内部統制推進センタ副センタ長・高橋まゆみによる講演がありました。

日立システムでは4月1日付で専門組織である「内部統制ビジネス推進センタ」を設立し、「内部統制支援ソリューション」を発表しました。

まず、日本版SOX法(金融商品取引法)の金融庁案について解説がありました。その上で、現状、日立システムにどのような引き合いがあるのか、多くの企業ではどのように日本版SOX法を捉えているのか、市場動向についても言及しました。

顧客企業は状況によってITベンダに対する期待も様々なものがあります。

・コンサルからITまで一貫してITベンダに期待するケース
・コンサルは他のコンサルファームに依頼し、ITのみを期待するケース
・米国SOX法での対応がほぼ完了していて、業務の改善提案を期待するケース(非常に稀)

日立システムでは、単なる製品(ソリューション)を売るだけでなく、全体を見渡せるシステムインテグレータとしての強みを発揮していきたいという考えが示されました。

さらに、日立システムの内部統制ビジネスの基本的な考え方や具体的なサービスメニュー、新サービスである「ITマネジメント成熟度診断サービス」についての紹介がありました。

高橋まゆみ
ITを活用した内部統制ソリューションについて紹介がありました

日立システムでは、自身の米国SOX法対応時の経験を活かし、コンサルティング会社やITベンダ、日立製作所と幅広く協業し、内部統制コンサルティングを展開していきます。


●Prowise Business Forumの講演資料ダウンロードはこちら

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