情報セキュリティブログ ホーム > セキュリティニュース > 米国の国際空港で電子パスポートの実証実験開始
米国内の国際空港で、電子パスポート導入に向けた2度目の実証実験が、1月15日から4月15日まで行われているというニュースです。
・米国土安全保障省、電子パスポートの試験を実施--オーストラリアなどの国際空港も参加へ(CNET Japan)
この試験では、生体認証技術を利用した電子パスポートを、サンフランシスコ国際空港、シンガポールのチャンギ空港、オーストラリアのシドニー空港で試用する。試験期間は1月15日から4月15日までで、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール政府が協力する。(中略)
今回試験される技術は、電子パスポート保持者が協力空港経由で入国する際に、パスポートが記録する電子情報を読み取り、そして確認するためのものだ。
電子パスポートとは、顔の骨格や指紋、瞳の虹彩、静脈といった、個人の身体的な特徴(=バイオメトリクス情報)を電子データ化し、そのデータを記録したICチップを組み込んだパスポートのこと。
搭乗手続きや入国審査の際に、専用の読み取り機で読み取ったバイオメトリクス情報と、ICチップに記録されたデータを照らし合わせて、本人かどうかを確認する仕組みです。他人がパスポートを使う「なりすまし」の可能性を低くできるほか、パスポートの偽造による違法な出入国を防ぐ効果が期待されています。
一方で、パスポート自体に発信機はつかないものの、読み取り装置がデータを捉えられるようアンテナが装備されるため、「離れた場所から個人情報を読み取ることが可能になる」というリスクを指摘する声もあります。
以下の記事によると、今回の実験では、情報が不正に読み取られるのを防ぐセキュリティ機能が実装されているようです。
・国際空港で電子パスポートの実証実験開始(ITmedia)
電子パスポートに組み込まれた非接触チップには、個人情報とデジタル写真が記録されており、新しいリーダーとソフトを使ってこの情報を読み取り、業務に与える影響を評価する。パスポートにはBasic Access Control(BAC)というセキュリティ機能を実装、情報が不正に読み取られたり、スキミングされるのを防いでいる。
いずれにしても、データの暗号化など、ICチップに電子的に記録された個人情報を保護する規格策定が重要となるでしょう。今後の続報に注目していきます。
<参考>
・「無線チップ付き新パスポート」に懸念の声(HOTWIRED JAPAN)