金融庁がネットバンキングの不正送金事案に注意喚起
金融庁は、11月19日、ネットバンキングにおける預金の不正送金事案が多発しているとして注意喚起した。これは、メールやSMS(ショートメッセージサービス)などを悪用したフィッシングや、スパイウェアなどの不正プログラムによって、利用者のID、パスワードなどを盗み、預金を不正に送金する事案が多発しているもの。
警察庁の発表によれば、ネットバンキングの不正送金被害は、2016年(平成28年)以降、発生件数・被害額ともに減少傾向が続いており、2019年(令和元年)の1月から6月の上半期における発生件数は183件、被害額は約1億6,600万円だった。
しかし、8月以降、急増しており、8月の発生件数は105件、被害額は約7,400万円、9月には発生件数は436件、被害額は約4億2,600万円にのぼった。
金融庁では、被害の多くはフィッシングによるものとみられると報じている。銀行をかたったSMSなどのフィッシングメールが届き、利用者をフィッシングサイトに誘導する。そして、ネットバンキングのIDやパスワード、ワンタイムパスワードなどの情報を窃取して預金の不正送金を行う手口だ。
こうした被害に遭わないために、「金融機関がID、パスワードなどをSMSで問い合わせることはないため、心当たりのないSMSなどのメッセージは開かない」「金融機関のWebサイトへは、事前に正しいURLをブックマークしておき、ブックマークからアクセスする」「パソコンのセキュリティ対策ソフトを最新版にする」などの対策を行うよう呼びかけている。
・インターネット・バンキングによる預金の不正送金事案が多発しています。(金融庁)
・フィッシングによるものとみられるインターネットバンキングに係る不正送金被害の急増について(注意喚起)(警察庁)
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