1. 情報セキュリティブログ ホーム
  2. インターネット利用時の「詐欺」から身を守る対策講座
  3. 第3回 スマートフォンを中心に被害が急増!「ワンクリック詐欺」の被害を防ぐために
このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをBuzzurlに登録 Buzzurlブックマーク数 Google+

インターネット利用時の「詐欺」から身を守る対策講座

第3回 スマートフォンを中心に被害が急増!「ワンクリック詐欺」の被害を防ぐために

ワンクリック詐欺の被害を防ぐポイント

パソコンやスマートフォンなどから、メールや掲示板、検索サイトの検索結果や広告等のリンクを通じてアダルトサイトや出会い系サイトなどにアクセスし、または、サイト上の画像やポップアップウィンドウなどをワンクリックまたは複数回クリックすることにより、不当な料金請求の画面が表示される、いわゆる「ワンクリック詐欺」の被害が後を絶ちません。

2014年3月に、東京都と都内区市町が実施した「若者のトラブル110番」では、寄せられた相談件数(127件)のうち、約2割が有料情報サイトの架空請求や不当請求に関するものでした。特に、スマートフォンの普及に伴い、スマートフォンからアクセスしたという相談が急増しています。このページでは、「ワンクリック詐欺」の被害を防ぐためのポイントを解説します。

<相談事例1:料金請求の画面が張りついて消せない>

いろいろなWebサイトを見ているうちに、アダルトサイトに入ってしまった。「20歳以上入口」をクリックし、サンプル動画のダウンロードで「はい」のボタンをクリックしたところ、月額定額制のサービスといわれ85,000円を請求され、料金請求の画面が張りついて消せなくなった。入金はしていないが画面が消せず困っている。有料のサービスであることはTOPページには書かれていなかったが、利用規約には小さく書かれていた。

<相談事例2:スマートフォンの「誤タップ」により登録>

スマートフォンでアニメサイトを閲覧中、外部のサイトの広告を見つけタップ。そこにある画像をタップすると次の画面で「ご入会ありがとうございました」と表示された。怪しいサイトだと思い、「退出」ボタンをタップしようとしたが、ボタンの配置が紛らわしく、誤って「入会」ボタンをタップしてしまい、次画面で請求画面が表示された。画面には識別番号や機種名などが書かれており、3日以内に60,000円の支払いを要求され困っている。

<相談事例3:スマートフォンアプリのダウンロードにより登録>

公式マーケットで紹介されていたアダルト関連のスマートフォンアプリをダウンロードした。アプリを起動すると、アダルトサイトが表示され「18歳以上」をタップすると、「登録完了しました」という表示と料金画面が表示された。端末のIPアドレスなどが表示されており、金額の支払いを求められて困っている。

上記の<相談事例3>の手口は、最近確認されたスマートフォンを標的にしたワンクリック詐欺の手口で、公式マーケットで公開されていたアプリが、ワンクリック詐欺サイトに誘導するというものでした。当該アプリは、端末の個人情報を外部に送信する挙動は確認されなかったものの、アプリの利用は、公式マーケットで流通しているものであっても、十分に注意を払う必要があります。

ワンクリック詐欺の仕組みと特徴

ワンクリック詐欺には、以下のような仕組みや特徴があります。

<仕組み>

(1)サイトの利用が有料(しばしば法外な月額利用料が設定されている)にもかかわらず、ユーザーに「無料」と誤解させ、「はい」「サンプル視聴」などのボタンをクリックしただけで登録完了となる仕組みです。サイトが有料である旨は利用規約に記載されていることが多いです。
(2)この際、ユーザーは動画ファイルなどとともに不正なプログラムをダウンロードさせられ、(このプログラムが作動することで)画面に請求画面のウィンドウが張りついて消せないという被害が増えています。「画面を消すためには料金を払え」と脅し、ユーザーを不安にさせて請求を行っているのです。
(3)支払い手段は、銀行振込だけでなく、クレジットカード決済を用意している詐欺サイトもあります。
(4)料金を支払うと、請求画面の消去には応じてもらえることもありますが、端末内に不正なプログラムが残っている限り、請求画面の表示が再開され、繰り返し脅される可能性があります。

<特徴>

(1)詐欺サイトは、アダルトサイトや出会い系サイトだけでなく、芸能情報サイトやアニメサイトなどがあり、手口(ジャンル)が多様化しています。
(2)被害者は男性が中心ですが、女性の被害者もいます。また、スマートフォンの普及により10代を中心にした若年層の被害が増えていることが危惧されます。
(3)被害に遭った際に、自分の状況を覚えていないことが多いのも特徴です。特に、スマートフォンは操作の履歴を追跡しにくく、ユーザーがおかしいと気づいたときには、自分がどうしてこうなったのかが分からないという状態であることが多いです。
(4)スマートフォンの詐欺サイトでは、ユーザーが誤って「はい」ボタンをタップするよう、わざと紛らわしい画面配置をするものがあります。

また、スマートフォンを標的にしたワンクリック詐欺では、動画再生などに必要などというもっともらしい理由で、不正なアプリをダウンロードさせる手口が一般的に見られます。ダウンロードしたアプリを起動すると連絡先データなどが盗み取られ、端末に脅迫の電話やメールが届くという仕組みです。最近では、SNSなどで知り合った女性(と称する詐欺師)との間で、何度かメッセージ等のやり取りをして信用させ、不正アプリをダウンロードさせるよう仕向けるという巧妙な手口も確認されています。

騙されるとどんな被害に遭う可能性がある?

ワンクリック詐欺では、以下のように金銭的な被害に遭ったり、詐欺師に渡した個人情報が不正に流用される可能性などがあります。一般的には、サイトにアクセスしただけでは、利用者を特定することはできないため、基本的には、連絡を取らない、支払わないという対応が推奨されます。利用状況や支払理由などを確認するために業者に連絡を取ってしまうと、自分から詐欺師に個人情報を渡すことにつながるため、決して連絡を取らないことです。

(1)金銭的被害
「張りついた請求画面を消すために料金を払え」と脅され、料金を支払ってしまう可能性があります。1件あたりの被害額は数万円から数十万円と高くなっている傾向があります。

(2)個人情報に関する被害
詐欺師に渡した個人情報は回収することが非常に困難です。また、詐欺師の間で被害者の個人情報を流用され、繰り返し被害に遭う可能性があります。

被害を未然に防ぐには?

ワンクリック詐欺の被害を防ぐには、怪しいサイトに近づかないことが原則ですが、現実的には難しいことです。そこで、以下のようなポイントに留意することが大事です。

(1)動画再生などに別のプログラムやアプリをダウンロードさせようとするサービスに注意し、安易にダウンロードしない。
(2)スマートフォンの場合、不正アプリを通じて連絡先データなどの個人情報が盗み取られる可能性がある。このため、利用するアプリは、必ず「Google Play」や「App Store」などの公式マーケットから入手することが大事。また、公式マーケット上で流通するアプリであっても、アプリをインストールする際は、アプリの内容とは無関係と思われる情報(アドレス帳やメール、位置情報、端末固有の情報など)にアクセスするものには十分注意を払う。
(3)メールやSNS等に記載されたURLやWeb広告等は安易にクリックしない。
(4)サービスを利用する際は、利用規約を必ず読む。
(5)セキュリティソフトに備わったURLフィルタリングなどの機能によって有害サイトへのアクセスを遮断してくれる可能性がある。こうしたソフト(アプリ)の利用も有効な場合がある。

なお、自分の行った操作が契約したことになるのかがわからない場合には、総務省電気通信消費者相談センター、全国の消費生活センター、警察などに相談(未成年者は家族に相談)してください。

万が一、被害に遭ったら?

不正な請求であることが分かったら、その請求は無視し、基本的には、連絡を取らない、払わないという対応が推奨されます。また、脅しや悪質な取り立てなどのトラブルにあったら、慌てずに、すぐに警察や最寄りの消費生活センターに通報、相談しましょう。

ただし、少額訴訟を起こすと通知された場合は、念のため、裁判所に訴訟の事実を確認することが必要です。もし、その訴訟が本当であれば、たとえ架空の請求であっても裁判に出廷しなければ、敗訴し支払い義務が発生する可能性があるからです。

最後に、請求画面が張りついた場合や、不正なアプリをインストールしてしまった場合の対処法は、以下の通り、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)のホームページに解説されていますので、参考にしてください。なお、端末の設定に関する操作は自己責任で行うようにしてください。

<画面の消し方等の参考>

・(スマートフォン向け)2013年5月の呼びかけ(IPA)
・(パソコン向け)【注意喚起】ワンクリック請求に関する相談急増!パソコン利用者にとっての対策は、まずは手口を知ることから!(IPA)

関連キーワード:
インターネット利用時の「詐欺」から身を守る対策講座の記事一覧

監修プロフィール

一般社団法人ECネットワークについて

一般社団法人ECネットワークは、「安心して参加できるインターネット取引市場」の実現を目指して、会員企業への情報提供やコンサルティングを行うとともに、一般消費者のネット取引に関するトラブルの相談を無料で受けています。