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迷惑メールの抑止を狙い「迷惑メール法」が改正される見通し

不特定多数のPCや携帯電話宛に送信される、いわゆる迷惑メールについて規制する「迷惑メール法」が改正され、2008年中にも施行される見通しとなったことが報じられた。

【明解要解】迷惑メール、法改正で送信全面禁止(産経新聞)
迷惑メール罰金3000万円…08年中に法改正、施行(読売新聞)


迷惑メール法とは

迷惑メール法の正式名称は「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」で、2002年に施行された。今回の改正は2005年に続き2回目である。

法律の概要については、当初、受信者の許可なく大量送信されるメールに対し以下の項目を義務づけるというものであった。

(1)氏名などの表示義務
(2)拒否の意思表示をした者への送信の禁止
(3)架空のメール・アドレスを大量に生成するソフトウエアを使ったメールの送信禁止
(4)メールのタイトルの先頭に「未承諾広告※」と記述する

これらの義務に違反した場合、総務大臣は送信者に対して是正命令を下すことができ、送信者がこれに従わない場合は罰金刑に処せられるというものであった。なお、当初の罰金額は最高50万円である。

これに対し、2005年の法改正では、送信者情報を偽った場合、以下のようにメール送信者に直接刑事罰を科せられるように規制が強化された。

(1)宣伝目的非表示のメール送信は行政処分抜きで即座に刑事罰を科せられる
(2)罰金額も最高100万円に引き上げられる

しかし、技術的に発信者を特定することは難しく、事実上、迷惑メールは野放し状態というのが現状だったわけである。


オプトイン方式からオプトアウト方式へ

今回の法改正案の内容は(1)規制の対象を厳格化(2)厳罰化の2点がポイントである。記事によると、悪質な場合、プロバイダーが送信サービスを拒否したり、総務大臣がメールアドレスなどのスパム業者の契約者情報開示を求めることもできるということである。

(1)規制の対象を厳格化
・オプトイン方式へ
現行は受信拒否の連絡が来た場合のみ送信を禁止する「オプトアウト方式」だが、改正後は、事前に同意した相手にのみ送信が可能となる「オプトイン方式」となる。

・海外発信も規制の対象に
海外発のスパムメールも規制の対象となることが明確化される。当該国の当局に迷惑メール送信者の情報を提供し、取り締まりを求めることもできるようになるとのこと。

(2)厳罰化
・罰金の最高額が3000万円となった。

このように、スパム業者にとってスパムメールを配信しにくくする抑止効果を狙う内容となっていることが分かる。

とはいえ、送信者を偽装したメールの発信元を突き止めるのが難しいことに変わりはない。記事では海外発のスパム規制について、関係各国の連携がカギを握ると結んでいるが、そういう意味では、迷惑メールの対策は、今後もユーザー側の対応がカギを握っている。

すなわち、PCについては、スパム対策ソフトを導入し、常にソフトを最新の状態に保つこと。また、携帯電話については、指定したドメインやメールアドレスからのメールを受信/拒否する設定や、URL付きメールの受信を拒否する設定といった、ユーザー側で行う対策が今後も重要になってくるだろう。

法改正の今後について引き続き注目していきたい。

<参考>
迷惑メール相談センター(財団法人日本データ通信協会)

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  • 「チョコレートと引き換えに」パスワードを教えた女性が男性の4倍にのぼったという調査結果